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平島公園の草木たち(2014・1・31)

児童健全育成指導士 田中 純一

  平島公園の草木たち1 クローバー (すごいやつ 窒素を取り込む クローバー)

 クローバーはマメ科の植物です。植物の三大栄養素は窒素・リン酸・カリです。窒素は空気中にあるのですが、それを植物が空気中から直接取ることは出来ないようです。マメ科の植物は根粒菌というのが根にあって、空気中の窒素を直接栄養として取り込む能力を持っているのだそうです。

 工業的に空気中の窒素を肥料として作ることが出来るまでは、連作障害を防ぐために、休耕にした畑にクローバーやレンゲなどのマメ科の植物を植えていたそうです。それを漉き込んで栄養にしていたのだそうです。クローバーは三つ葉でも幸せを呼ぶ植物ですね。

 平島公園は昔(といっても15年ほど前のことですが)砂埃りが舞い上がる公園でした。除草剤を撒かないで芝刈り機等で草を採るようにしました。またフェンスの周りのイネ科の蔓延る植物を取り除いた後にグランドカバーとしてクローバーの種を撒いてみました。雑草採りをしてあげたら、クローバーが雑草に勝ち、きれいになりました。

 クローバーはまた、実は雪にも負けないのです。背が低いので冬でも光合成をします。雪の中でも緑を保つ健気な植物です。花が咲くと子どもたちが花の首飾りを作ります。美人ママたちが四つ葉のクローバーを探します。モンシロチョウなどの昆虫も蜜を吸いに来ます。

 写真は平成25年12月29日の公園のフェンスの下のクローバーです。雪にも負けないで冬を越し、春には白い花を咲かせます。シロツメクサです。昔、西欧で陶器が割れないように乾燥したクローバーの葉を詰めたのでツメクサというようになりました。他にも赤いのがアカツメクサ・紅色がベニツメクサとあります。アカツメクサは背が高くなりすぎ(蚊が住んでしまう)、ベニツメクサはきれいなのですが、寒さに弱く雪に負けます。

     

 アカツメクサで遊ぶ子どもたち

   

 

  ベニバナツメクサ

 

  公園の草木たち2 ユリオプスデージー(ユリオプス 冬でも咲くよ ひなぎくね)

 平島公園はとても広い公園です。縦100m×横66mもあります。花を植えても水やりが大変になります。手入れをしなくてもよい、雪にも強い、夏の暑さにも負けない、宮沢賢治さんの『アメニモマケズ』みたいな花が良いのです。

 ユリオプスデージーは、多年草で水やりをそんなにしなくてもよく、一回地植えにすれば長くもちます。秋から冬そして春まで黄色の花を咲かせてくれます。また年々どんどん大きくなっていきます。平島公園にはうってつけの花です。

 ユリオプスデージーの名前の由来はユリが大きな、オプスが目、デージーがヒナギクです。日本語に訳せば『大きな目のヒナギク』となります。

 もちろん、全く世話が要らないわけではありません。日照りが続けば多少の水やりが必要です。雪に備えて支えをつけて縛ってあげることも必要です。自治会のボランティアでしっかり守っています。それでも他の花と比べれば、手入れが圧倒的に楽で素敵な花です。

   

  

 

  平島公園の草木たち3 マツバギク(強い花 あなたの名前は マツバギク)

 ユリオプスデージーは縦に大きくなります。マツバギクは横へ下へと伸びていきます。ユリオプスデージーは数を増やすことが上手くできません。マツバギクはちぎって他の場所に植えればどんどん伸びていきます。私の元職場の近くに住んでいられた故佐藤のおばあちゃんの家にマツバギクがあり、それを移植してマツバギクを元職場ではたくさんにしました。おばあちゃんの言葉を借りれば、『マツバギクは馬鹿だから、どこにでも根つく。』と言っていました。

 平島公園では新潟市の緑化活動の助成を受けて、マツバギクをもらいました。これを半年間プランタで大きく3倍くらいにしています。春のプランタに入れて、秋には3倍になって地植えをしています。

 マツバギクにも種類があり、ピンク・橙・紅とあります。橙はきれいなのですが、寒さに弱くて1年しかもちませんでした。紅はきれいで雪にも強いのですが、花が咲いている期間が短くて、ピンクが一番かと思います。

 ピンクと紅は寒さにも暑さにも強く、水やりもほとんどしなくても良いので便利です。平島公園にだいぶ植えたので、平島一丁目地内の街路樹の下にマツバギクをどんどん植えていきたいと思っています。
  
   

 写真は鮮やかな紅色のマツバギクです。平島公園に来て2年目です。
   

  

一般的なマツバギクでピンクです。春に新潟市の緑化活動で平島公園のプランタに植えておきます。昨年は秋に街路樹の下にも植えてみました。平島地区全体をきれいにしたいと思っています。自治会活動は公園を含めて地域をみんなの力できれいにすることだと思います。環境美化活動は誰も出来る。ですから誰にでもできる自治会活動となります。

 

   平島公園の草木たち4 ビオラ (健気で 弱そうだけど 長く咲く)

 ビオラは秋から春まで平島公園や街路樹の下をきれいにしてくれます。可憐な女の人と一緒で弱そうに見えます。でも実は強靭です。日本女性みたいな感じです。

 秋の11月に植えてきれいですが、冬になってくるとしぼんだように見えます。この人たち雪でやられるのではないかと心配になりますが、春になるとまたきれいに花を咲かせてくれます。残念なのは夏が近づくと根が腐って消えてしまうことです。マツバギクのように何年も生き続けるのは難しいようです。

 でもマツバギクは晩秋や冬には花をつけていないし、秋から春にかけては水やりの必要もないので一回植えれば6ヶ月は楽しめるから、お得な花のように思います。

   

  

 

  平島公園の草木たち5 ツワブキ (いつもです 静かに咲いて つよい花)

 ツワブキは長崎県の研修会に20年くらい前に呼ばれた時が縁で長崎県の仲間から送っていただいたものです。ツワブキは強いのですっかり平島公園に定着しました。

 ツワブキは平島公園のケヤキの隅や物置の脇、大きな石の周りなどに植えました。こうすれば、イネ科の背の高い雑草が生えなくなります。また比較的日陰でもよく育つので、日陰の場所のグランドカバーの植物として最適であるようです。

 長崎の人からはツワブキの煮たものを食べさせていただきました。だいぶ繁殖したので今度、ツワブキを食べることが出来るようになると思います。夏の終わりから咲いてくれます。水やり要らない、日照りに強い、雪にも負けない、花期が比較的長い、虫や病害虫がつかない、一回植えたら手入れが要らない、一人でどんどん繁殖する。こんな植物が平島公園にはお似合いです。これからもいろいろ探していきたいと思っています。

  

 

     

  平島公園の草木たち6 ハナニラ (みどりいろ いつもきれいな ハナニラは)

 ハナニラはフェンスの下に植えてあります。花期はそんなに長くないのですが、花が終わっても緑を一年中保ってくれます。生命力も強くどんどん球根で増えていきます。春には薄い淡紫色の花が咲きます。これも平島公園にはマッチしている花です。

ハナニラは私の連れ合いが植えているものです。平島公園のフェンスの周囲は平島公園の周囲に住んでいる方がそれぞれ好きな花を植えて管理しています。江戸時代のように自分の住むところとそのちょっと周囲の清掃と管理をきちんとすれば、きれいな街つくりになります。きれいな街ができれば住民の心がなごみます。自然と声のかけあいが出てきます。
「きれいな花ですね?」「とても増えるのですよ。少し持っていきます。」「ありがとうございます」みたいな会話で仲間ができていきます。犯罪も減ります。
 私は自治会活動をやっていますが、自治会の本当の目的は地域をゴミを無くし、地域をきれいにして緑と花を多くすることではないかと思っています。あまりにもコミュニケーションみたいなものに自治会活動が流れすぎているのではと思ったりもしています。
とりあえず、平島公園で、マツバギク・ツワブキ・ハナニラ・ユリオプスデージーなどを繁殖させて地域に配れるようにと考えています。

小田中さんより 田中先生、ハナニラは花びらの形が尖ったものもあって可愛らしい花が朝夕開閉する様子も新潟で言うところの愛しげですね。
 この種は栄養が少ないと球根を増やしながら花をつけず(無駄な労力を省くため)葉を繁らせながらより富栄養の土壌へと移動するようです。
平島公園はお世話が行き届いているので、定着と球根の増殖が同時にできて素晴らしいと思います。

小田中さんへ 仲間がいると情報がたくさん入ってきて、嬉しいですね。今公園の草木たちのシリーズの中でケヤキのことを書いています。刈った草で腐葉土を作ろうとしているのですが、地面に置いておくとケヤキが栄養を求めて根上がりしてきて、腐葉土が根っこだらけになっていました。26年度はパレットを置いてプランタの中で腐葉土を作ります。この腐葉土で花をたくさん増やして婿や嫁に出したいと思っています。 
  

 

 

  平島公園の草木たち7 スズメノカタビラ(大雪に 負けず元気だ イネ科だよ)

 雑草と言われるもののほとんどがイネ科(ホモノ科)の植物です。イネ科の植物のうち、役に立つのはイネ・ムギ・シバですが、スズメノカタビラも背が高くならないで、緑を保ってくれるので、有用な草です。平島公園は6600uの広さがあります。このうち4分の3くらいは芝生のようになっています。多くの人たちが芝生と思っていますが、実はスズメノカタビラなどの雑草集団です。

 植物の名前でスズメとつけるのは小さなということが多くあります。カタビラは帷子です。帷子は裏地のない一重の着物の事で、スズメノカタビラは雀が着るような小さな着物みたいな意味でしょう。

 平島公園は20年前までは、草が茫々でした。それに除草剤を撒いて枯らしていたので、風が吹くと、砂埃が大変でした。私の家も洗濯物も家の中も砂だらけになっていました。除草剤を撒かないで、背の高いイネ科の植物を根こそぎやっつけて、背の低いクローバーやスズメノカタビラなどの植物が元気になるようにしました。

 15年の活動が実を結んで、一面、緑となりました。まるで芝生のようです。風が吹くと清々しい緑風が吹いてくるようになりました。私の家では1m60p位のブロック塀がありますが、風がきれいになったので、丸い穴を12ヶ開けて、きれいな緑風が入ってくるようにしました。

 植物の能力はすごいものがありますね。

   

 

  平島公園の草木たち8 チドメグサ (血をとめる 効果ありなし チドメグサ)

 チドメグサに止血効果があるのは間違いないとのことです。昔はよくチドメグサを洗ってきれいにしてから揉んだり、つぶしたりして傷に塗り込んでいたとのことです。

 芝などに生えると除去が難しいとの記述がありました。ゴルフ場などが農薬をたくさん使うのはスギナ・クローバ・チドメメグサ・オオバコなどを枯らすためのようです。ですからゴルフ場は農薬をたくさん使うので実は自然破壊でもあるようです。

 平島公園はゴルフなどをするわけでありません。スギナなども含めて背の高い雑草は月に2回以上の草刈りできれいにするので、背の低い広葉のチドメグサ・オオバコ・クローバーたちは元気に育っています。植えたものでないので、場所によっていろいろな植物が生えています。きっと水が好きなもの、嫌いなものなどがあるのでしょう。スズメノカタビラは比較的水分が多い土壌が好きなようです。

  

 

  平島公園の草木たち9 オオバコ (若いやつ テンプラにして 食べれるとか)

 オオバコは踏まれても踏まれても大丈夫な草です。人間もオオバコに見習うことが必要かなあと思う感じです。大きくなるものから小さいものまで種類はいろいろとあるようです。平島公園ではしょっちゅう草刈りをしていますので、大きくなる種類のオオバコは減って、背の低いオオバコが残っています。端の方の芝刈り機などが入りにくいところには大きくなるオオバコもあったのですが、鎌等できれいにしたらなくなってきました。

 子どもの頃、オオバコの花の茎をとって、半分にしてクロスさせ、引っ張り合って、どちらが切れるかと遊びました。今の子どもたちにもゲーム以外にも自然と親しむ遊びを教えていきたいものです。自然を紹介しているプロナチュラリスト佐々木洋さんが「自然に親しむ・知る・守る」との提案をされています。親しむことが大切と私も思います。平成26年度は子ども環境レンジャーの活動を考えています。オオバコの若い葉をテンプラにして食べる経験やオオバコ相撲などの経験をと思っています。

  

  

  

 

  公園の草木たち10 ノシバ(冬来ると お休みしてる ノシバかな)

 ノシバはいいのですが、冬にはお休みするので、緑でなくなるのがさみしいですね。でも他のが緑色をしているので、全体としては大丈夫です。横へ横へと伸びていきます。茎もとても固い。水分はそんなに好きでないようです。砂地どんどん伸びていってくれます。

 人間もいろいろな人間がいて、助け合っていくので面白いし楽しくなるように私は思います。平島公園の一見芝に見える草たちもお互いに助け合って平島公園をきれいにしています。

元職場の話です。1年生・2年生の時に学校から帰ってくると毎日、児童クラブで寝てばかりいる子どもがいました。上司が心配して「病気ではないか?」と言いましたが、「子どももいろいろです。」と言っていました。高学年になり、元気が出てきて、今では医師をやっているようです。
 植物と人間も一緒で十人十色ですね。ノシバが冬に寝るのも意味があるのでしょう。だいたいのイネ科の(ホモノ科の)植物は冬は茶色になることが多いようです。そして、寒い時に地下で根を張って新しい新芽を出してきます。早いものは今頃に新しいのを出しています。ということはイネ科の雑草をやっつけるには今が根こそぎとる時期だともいえます。私は町内をゴミ袋と草取り鎌と石拾いの籠をさげて、散歩がてら、ビオラや花以外のイネ科の雑草を根こそぎとっています。
 春には作業が楽になり、きれいな花が咲いてくれます。

     

 

  公園の草木たち10 シバ(すこしある ほんとうのシバ 植えてある)

 高麗芝もすこしあります。子どもたちが良く遊ぶので、雑草が生えてこない場所がありました。ムサシから高麗芝を買ってきたものと業者からいただいたシバがあります。シバの張り方は市松張り・目地張りなどがあります。でも平島公園ではべた張りにしています。この方が子どもたちの悪戯で芝がはがされたり、芝の隙間がなくなるのまで養生して待たなくて良いことです。仲間の業者に聞いたら、最近は人件費が高いから、目地張りにしても、倹約にはならないよとのことでした。びっちり張れば竹串などをうつ必要もありません。すぐに使うことが出来ます。発想の転換が必要であると私は思いました。

 http://tomoyanjun.web.fc2.com/hassounotennkann2014.htm

 発想の転換ということで、ホームページにいくつかのことを書きました。べた張りにするのが倹約になるとのやり方も発想の転換でした。公園の緑化もシバを張るのも良いけれど、雑草を短く刈ってシバのように見せるというのも発想の転換でした。背丈の高くなるフェンスの脇などの雑草は根こそぎ抜いて、クローバーや強いハーブなどを植えてやるのも良い方法でした。こだわりを捨てることも大切ですね。

  

  
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